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タミフルについて【豆知識3】

 注1:成人の腎機能障害患者では、血漿中濃度が増加するので、腎機能の低下に応じて、次のような投与法を目安とする。
 注2:インフルエンザワクチンの有効率の評価は、例えば、ワクチン未接種の1,000人の乳幼児のうち、300人がインフルエンザを発病すると仮定する(発病率30%)。その時、ワクチン接種済みの乳幼児1,000人中200人がインフルエンザを発病すると(発病率20%)、ワクチンの効果は、発病を(30-20)÷30=33%減少させた、つまり、発病防止の有効率は33%と、評価される。

 日本で用いられている不活化インフルエンザワクチンは、主に、ウイルス表面に存在する赤血球凝集素(HA)を含んでいる。ワクチン接種で誘導される赤血球凝集阻止抗体(HI抗体:hemagglutination inhibition antibody)は、感染防御に有効だが、不活化インフルエンザワクチンを皮下注射した場合には、IgGクラスの抗体が誘導され、気管支粘膜で感染防御に作用しても、IgAクラスの抗体が誘導されないので、鼻咽頭粘膜では、感染防御に作用しない。。
 不活化インフルエンザワクチンは、ノイラミニダーゼ(NA)をは、殆ど含んでいない。
 不活化インフルエンザワクチンによる発症阻止効果は、健康成人では、流行ウイルスとの抗原性が一致すれば、70~90%と言われる。発症阻止効果(有効率)は、1歳以上6歳未満の小児では、20~30%と言われる。
 不活化インフルエンザワクチンは、1歳未満の小児の摂取量が0.1mlと少なく、抗体の上昇率が悪いこともあり、6カ月未満児への接種は、推奨されない。

 米国では、2004年に、生後6~23カ月の乳児に、インフルエンザワクチンを接種することを韓国している。2003~2004年にかけてインフルエンザワクチンの接種を受けた6~21カ月の健康な乳児(5,193名)に関する検討では、インフルエンザワクチンの2回接種は、インフルエンザ様疾患の予防効果(有効率)が69%、インフルエンザ肺炎の予防効果が87%であると評価されている。しかし、インフルエンザワクチンの1回接種は、インフルエンザ様疾患やインフルエンザ肺炎の予防効果がないと評価されている(生後6カ月以降の乳幼児へのインフルエンザ予防接種は、2回行う必要がある)。

 注3:エステラーゼによるリン酸オセルタミビルの代謝は、ヒトでは主に肝臓で行われるが、ラットでは主に血漿中で行われる。ラットの肝エステラーゼ活性は、ヒトの約1/2000。
 非臨床的な高用量(毒性用量:1000mg/kg、単回)のリン酸オセルタミビルをラットに強制的に経口投与した毒性試験の結果では、7日齢の幼若ラットは、投与2~3時間後に死亡した。投与2時間後に、体温低下、自発運動の低下、呼吸緩徐、不規則呼吸、振戦などが現われた。14日齢の幼若ラットは、死亡例はなく、体温低下、自発運動の低下が現われたラットが存在した。
 幼若ラット(SD系:7日齢、14日齢、24日齢、42日齢)にリン酸オセルタミビル(1000mg/kg、単回)を強制的に経口投与した実験では、7日齢のラットは投与3~4時間後に死亡(体温低下、蒼白、自発運動低下)し、14日齢のラットは投与10分で死亡し、24日齢のラットは投与時に死亡(偶発死)した。血漿中や脳中のリン酸オセルタミビル濃度(Ro64-0796)や、オセルタミビル活性体(Ro64-0802)濃度は、幼若なラット程(7日齢>14日齢>24日齢>42日齢)、高かった。特に、幼若なラット程、脳中の濃度(暴露量)が顕著に多く(リン酸オセルタミビルは、非臨床的な高用量ある1000mg/kgを投与すると、脳内濃度は、生後7日目の幼若ラットは、成熟ラットより、約1,500倍高い)これは、血液脳関門が未成熟な為、脳へ容易に移行する為と考えられている。